零細企業ネットショップが手を出していい薄利多売とやってはいけない薄利多売

インターネットに参入する零細企業のみなさんは、まだ商売に慣れておらず、
見よう見まねで、なにしろ薄利多売をしたら商売が成り立っていく・・・と思っておられる方も多いですが、
薄利多売してもいいのは、ある一定の条件が商品・サービスにあるときのみ・・・だと思います。
それについて考察し、零細企業でも薄利多売で商売できるヒントを探ります。

宣伝する必要がないほど商品力がある場合

「家電製品」が良い例だと思います。
家電製品は、普通「ちゃんと名の通ったメーカーのもので、型番も一緒です」。
こういった商品は価格が一人歩き出来ます。他より安い値をつけて「価格ドットコム」に上げておけば、
自然に発注があるでしょう。宣伝は、メーカーや家電量販店がしてくれています。宣伝費がかかりません。
最近は、悪いことかもしれませんが、家電量販店で商品を見て、すぐさまその場でスマホで検索している人も
見かけます。
ですが「価格ドットコム」でも発注につながるのは、せいぜい価格の安い上位5社まででしょう。
そしてその5社の中に「アマゾン」が入っていたら、かなりそっちに流れる・・と思います。
アマゾンのアカウントを持っている人は多く、買い物の仕方も慣れていますから、「この会社は大丈夫か?」と
悩む必要がありません。さらに今では購入金額に関わらず「送料無料サービス」も展開していますから、
かなり強力なライバルです。
ですから、仕入れ担当者はこのへんを神経質に考慮しながら、アマゾンで扱っていない商品に変えたり、
長期保証サービスをオプションでつけたりすることで、しのぎを削っていることと思います。

このような難しさがあるにしても、<宣伝費がかからない>分、薄利多売は可能です。



消耗品でリピートが早いサイクルで期待できるもの

食品などの消耗品は零細企業でも薄利多売が可能です。
たとえば、1回の取引で1,000円の利益が欲しいとしましょう。そこをガマンして500円にします。
すると、満足したお客様は、月1回の利用が2回、4回・・・10回と増える可能性があります。
月4回利用してもらえば、2,000円になり、利益は倍になります。
このように、リピートされることが前提で、しかもそのリピート率が比較的早いサイクルで来るものは、薄利多売できます。



見落としている必要経費

ネットショップ運営には経費も当然かかります。この当たり前のことを見過ごしている方も多いようです。
ネットショップの利点としては、「店舗費用がかからない」「光熱費も抑えられる」のが大きな利点と思いますが、
ショップ運営人員は必ず必要です。自分がするなら自分がショップ店員です。
ショップ店員は片手間では出来ません。ホームページの更新もそこそこ出来て、お客様対応、受発注処理が出来る
専業員が必要になります。この費用を見込まないで、安く売っているだけではいけません。
SEO対策の成果が出るまでは宣伝費も必要になります。
ホームページの更新はホームページ業者に、受け付けは秘書ドットコムなどを使うことも出来ますが、
いずれにしてもしっかり経費はかかるものです。



損益分岐点を遠いところに置いてはいけない

また、アマゾンや、流行っている一部の楽天ショップなどを見て、どんどん発注があるもの・・・と、
誤解される方も多いです。小さなショップはオープン後最初の1〜2年は、1日に1件(月30件)の発注を目指すべきです。
これが達成できたら、次の段階は近いうちに到達できる可能性があります。
ですから、損益分岐点は、30件/月のところで、経費を払って利益が出る・・ような価格体系にするほうがいいでしょう。
お客様にとって安いのに越したことはありません。でもそれで運営を維持できないなら、ムリがあります。

「水草の通販」をされることになったクライアントからこのように質問を受けました。
『他店のホームページを見ると、この価格なら同じように出来るがどう思うか?』と聞かれました。
『安売りは期間限定など、特別な意味合いでしたほうがいいです。水草は家電製品と違うのですから、
品質が違うはずです。育て方、肥料のやり方、無農薬など、他店と違う商品の特長を押し出して、
<品質の差>で選んでもらうようにしましょう。』と答えました。

このように自分ところの商材をもう一度見直して、価格以外でアピールできる点がないかよく考え、
そこに自信を持って勧められるといいと思います。


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